俺と、悪いことしちゃおっか?
一体、何を言われるんだろう。
もしかして私、何かやらかした?
恐る恐る先輩たちの後をついてやって来たのは、人気の全くない非常階段だった。
えっ。ここ、すごく薄暗いんだけど。
先ほどまで自分がいた騒がしい教室と同じ建物内とはとても思えないくらいに、シンと静まり返っている。
「あの、私に話というのは……?」
私が声を発した瞬間、先輩たちにギロリと鋭く睨みつけられる。
ひぃっ。
先輩の顔を見るのが怖くて、私は思わず俯いてしまう。
「平沢さん。あなた、海里に気に入られてるのか知らないけど……あまり調子に乗らないでくれる?」
え、調子に乗る? 私が?!
私は、弾かれたように顔を上げる。