俺と、悪いことしちゃおっか?
「せっ、先輩……!」
私は、先輩の身体を2、3回揺すってみる。
「ねぇ、先輩。起きてくださいったら!」
トントンと肩を軽く何度か叩いてみても、先輩は目を覚ましそうもない。
えぇーっ。先輩ったら、真昼間にどれだけぐっすり寝てるの?!
いくら保健室が静かだとはいえ。
そういえば、昨日は学校のあと雑誌の撮影が遅い時間まであるって先輩が話していたような。
「そっか。須藤先輩、今日はお疲れなんですね」
できることなら、このままずっと寝かせておいてあげたいけれど。
私も、次の授業があるから……。
少しずつ進んでいく壁時計の長針を見つめているうちに、徐々に焦りが出てきた。
「ちょっと、起きてせんぱ……きゃっ!」