【電子書籍配信中】悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
それに『退屈』『面白そう』という言葉……。
そして大抵の場合、天才は何かを壊したがるという、よくある展開。
一作目で何らかの力を得たヒロインが魔王となったデュランを協力して戻す、または倒すのか。
二作目の内容は知らないがそんな展開なのではないだろうかと想像しつつ、デュランの言葉の意図を読み取っていく。
それにダリルの側にいた悪魔マーベルの存在も気になるところだ。
もしかしてヒロインの愛によって追い払われた悪魔マーベルがダリルを襲って、守ろうとしたデュランが庇って……とかだろうか。
仲の悪かった兄弟の感動的な場面を組み込もうとする製作者側の意図がヒシヒシと伝わってくるではないか。
「おい、トリニティ……?」
捗る妄想にデヘデヘしていると名前を呼ばれてハッとする。
咳払いすると声を張る。
「勿論、世界は滅びて欲しくないわ!」
「…………」
「それに誰にも、わたくしの素晴らしい人生を邪魔する権利はなくってよ!」
折角、この世界で第二の人生を過ごしているのだ。
世界が滅びてしまったら悲しいではないか。
「ハハッ……! そんな事を言われたのは初めてだ」
デュランはその言葉に何を思ったのか爆笑している。
決して笑わせるつもりはなかったのだが、後にも先にもデュランが自分の事を語ったのはこの時だけだった。
そして大抵の場合、天才は何かを壊したがるという、よくある展開。
一作目で何らかの力を得たヒロインが魔王となったデュランを協力して戻す、または倒すのか。
二作目の内容は知らないがそんな展開なのではないだろうかと想像しつつ、デュランの言葉の意図を読み取っていく。
それにダリルの側にいた悪魔マーベルの存在も気になるところだ。
もしかしてヒロインの愛によって追い払われた悪魔マーベルがダリルを襲って、守ろうとしたデュランが庇って……とかだろうか。
仲の悪かった兄弟の感動的な場面を組み込もうとする製作者側の意図がヒシヒシと伝わってくるではないか。
「おい、トリニティ……?」
捗る妄想にデヘデヘしていると名前を呼ばれてハッとする。
咳払いすると声を張る。
「勿論、世界は滅びて欲しくないわ!」
「…………」
「それに誰にも、わたくしの素晴らしい人生を邪魔する権利はなくってよ!」
折角、この世界で第二の人生を過ごしているのだ。
世界が滅びてしまったら悲しいではないか。
「ハハッ……! そんな事を言われたのは初めてだ」
デュランはその言葉に何を思ったのか爆笑している。
決して笑わせるつもりはなかったのだが、後にも先にもデュランが自分の事を語ったのはこの時だけだった。