【電子書籍配信中】悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「はぁ……良い子でいるのも疲れるわ」
マロリーは栗色の毛を指でクルクルと巻いて遊んでいる。
「転生者同士なんだし、気楽に行きましょう? ヒロインが出てこないとゲームも進まないし、こんな生活をあと二年も続けなきゃいけないなんて憂鬱よねぇ」
「…………」
先程は天使のように振る舞っていたマロリーは気怠そうに溜息を吐いている。
突然、変わった雰囲気に口をあんぐりと開けた。
「それにしてもさっき一緒にいた人って誰? 凄く素敵だったわ! トリニティ様の彼氏?」
「違うけど」
「やったぁ! なら私が狙っちゃおうかなぁ」
「…………」
ちゃんとデュランの中身を見てから決めた方が良いのでは?と言おうとして口を閉じた。
あのデュランを恋愛的に落とせる人間がいるのなら、是非この目で見てみたいものである。
それこそヒロインクラスではないと無理なのではないのだろうか。
両頬を手のひらで挟んで、くねっと腰を動かしてから、うるうると目を輝かせているマロリーを見て目を細めた。
同じ仕草でもケリーの方が絶対可愛いと思うのは、自分がケリーを大好きだからだろうか。
(女の子らしい仕草。眩しい限りだわ……わたくしは絶対に出来ないけど)
マロリーはゲームではストレートだった髪を、ふわっと緩まきにしている。
柔らかいメイクもしているせいか、雰囲気は随分と違うような気がした。
マロリーは栗色の毛を指でクルクルと巻いて遊んでいる。
「転生者同士なんだし、気楽に行きましょう? ヒロインが出てこないとゲームも進まないし、こんな生活をあと二年も続けなきゃいけないなんて憂鬱よねぇ」
「…………」
先程は天使のように振る舞っていたマロリーは気怠そうに溜息を吐いている。
突然、変わった雰囲気に口をあんぐりと開けた。
「それにしてもさっき一緒にいた人って誰? 凄く素敵だったわ! トリニティ様の彼氏?」
「違うけど」
「やったぁ! なら私が狙っちゃおうかなぁ」
「…………」
ちゃんとデュランの中身を見てから決めた方が良いのでは?と言おうとして口を閉じた。
あのデュランを恋愛的に落とせる人間がいるのなら、是非この目で見てみたいものである。
それこそヒロインクラスではないと無理なのではないのだろうか。
両頬を手のひらで挟んで、くねっと腰を動かしてから、うるうると目を輝かせているマロリーを見て目を細めた。
同じ仕草でもケリーの方が絶対可愛いと思うのは、自分がケリーを大好きだからだろうか。
(女の子らしい仕草。眩しい限りだわ……わたくしは絶対に出来ないけど)
マロリーはゲームではストレートだった髪を、ふわっと緩まきにしている。
柔らかいメイクもしているせいか、雰囲気は随分と違うような気がした。