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以前はマロリーと共にケリーもサイモンもAクラスだった筈だが、言われてみれば同じクラスに居ない。
どうでもいいので今まで気付かなかったが、トリニティとマロリーのクラスが入れ替わり、攻略対象者であるケールとサイモンのクラスは一番下のFクラスに居る。

「私がFクラスになったら、ケールもサイモンも一緒に居たいからって付いてきてくれたの」
「……!」
「ふふっ、私が甘えると何でも言うことを聞いてくれるのよ……羨ましい?」
「いや、全然」
「…………」

此方の冷めた態度にマロリーは不満げに頬を膨らませている。
最近、ダリルやコンラッド、デュランと会話をしていたせいか、随分と話しづらく感じてしまう。
マロリーは転生者であり、自分の立場を利用してケールとサイモンを完全に籠絡している。
それに令嬢の友人も沢山居るようだ。
そんなところもトリニティとは真逆と言えるだろう。

「でもやっぱりこのゲームのメインはダリルでしょう? それに、二年後にはダリルとコンラッドも狙う予定なの」
「…………!」
「ウフフ、楽しみで仕方ないわ! 二人もあっという間に落ちるんじゃないかしら」

サイモンとケールは攻略済みの為、次はダリルとコンラッドも狙っていこうと思っているのだろう。
なんて欲深い選択なのだろうか。

しかし『コンラッド』の名前を聞いた途端、トリニティの闘志に火がついた。
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