【電子書籍化決定!】悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
ダリルに近付く異性を引き剥がす為に手段は選ばなかった。
そんな事をしなければ、トリニティは普通に王妃になれていただろうに。
そうなってしまえばゲームが進まないので仕方ないのだが、トリニティだって、幸せな人生を歩めていたかもしれないのに勿体ない限りである。
そしてケリーが側を離れたことをキッカケにトリニティは暴走を始める。
果たしてケリーの存在が良い影響を与えたのか、悪い影響を与えたのかは分からないが、トリニティはあざと可愛い悪役令嬢になったのだ。

「さぁさぁトリニティ様、準備を致しましょう」
「え……?」
「今日はダリル殿下との初めての顔合わせですよね?」
「な、なっ、何ですって!?」

転生早々、身近に迫るラスボスの影。
これでは作戦を練ることも、情報を集める事も不可能である。
せめて一日でも余裕があれば状況は違っていただろう。

(今までの経験を生かして、この場を乗り切る方法を考えるのよ!)
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