年下男子
不思議な関係
「うわぁー」
大きな声をあげて、顔を覆った。
びっくりした。
いきなり画面が変わって血だらけの人が出てくるんだもの。
「ほら、もう大丈夫だよ」
肩をツンツンとされて、ゆっくりと手を下ろす。
ほっ。
普通の画面に戻っていた。
「そんなに怖がるならホラー映画なんて見なかったらいいのに」
呆れたような声が、すぐ隣から聞こえてきた。
「いいじゃない。好きなんだから」
「そんなこと言って、肝心なシーンは目を閉じていてほとんど見ていないでしょ?」
「それはそうだけれど・・・」
確かに、ホラー映画が好きって言う割にスプラッタは苦手だし、人一倍怖がりだったりもする。それでもホラー映画が見たいなんて変わった趣味だと自分でも思う。
私、加山蘭は33歳の独身OL。
大学卒業後から洋菓子メーカー『ミヤタ』に勤めて11年目。
ここ数年は彼氏もいなくて、自宅と会社の往復ばかりの生活を送っている。
まだ20歳代のうちは『結婚はしないの?』『彼氏は?』なんて聞かれることも多かったけれど、30歳を過ぎるとみんなその話題には触れてこなくなった。
そんな私の唯一の趣味がホラー映画の鑑賞。
ただ、怖がりな私は一人では見れなくて、会社の後輩である宮田修平君にいつも付き合ってもらっている。
大きな声をあげて、顔を覆った。
びっくりした。
いきなり画面が変わって血だらけの人が出てくるんだもの。
「ほら、もう大丈夫だよ」
肩をツンツンとされて、ゆっくりと手を下ろす。
ほっ。
普通の画面に戻っていた。
「そんなに怖がるならホラー映画なんて見なかったらいいのに」
呆れたような声が、すぐ隣から聞こえてきた。
「いいじゃない。好きなんだから」
「そんなこと言って、肝心なシーンは目を閉じていてほとんど見ていないでしょ?」
「それはそうだけれど・・・」
確かに、ホラー映画が好きって言う割にスプラッタは苦手だし、人一倍怖がりだったりもする。それでもホラー映画が見たいなんて変わった趣味だと自分でも思う。
私、加山蘭は33歳の独身OL。
大学卒業後から洋菓子メーカー『ミヤタ』に勤めて11年目。
ここ数年は彼氏もいなくて、自宅と会社の往復ばかりの生活を送っている。
まだ20歳代のうちは『結婚はしないの?』『彼氏は?』なんて聞かれることも多かったけれど、30歳を過ぎるとみんなその話題には触れてこなくなった。
そんな私の唯一の趣味がホラー映画の鑑賞。
ただ、怖がりな私は一人では見れなくて、会社の後輩である宮田修平君にいつも付き合ってもらっている。
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