ヤンデレ令嬢、大好きだった婚約者とサヨナラします!
「‥‥セレクト公爵も沢山愛人を囲っていて、お金もその女性達に消えていると聞いたことがあるわ」
「親子揃ってか‥‥なるほどな」
「昔は良い方だったのに残念だわ」
そう‥マーヴィンの父であるセレクト公爵も女遊びが激しい人なのである。
公爵夫人に公爵家を任せて、娼婦に使用人、訳ありの貴族の娘など、女の噂が絶えない。
そして公爵家の金を使い込み、事業にも失敗した為に今のような状況になっているようだ。
「私達はベアトリスの幸せを心から願っている」
「ありがとうございます!お父様、お母様‥!」
そう言ったベアトリスを優しく抱きしめてくれた父と母の横で、涙を流しているブランドは乱暴に涙を拭い鼻水を啜ると、ベアトリスの手を取る。
「証拠を集めるのは俺に任せてくれ!!!」
「お兄様‥?」
「アイツに恨みを返す時が、ついに来たんだッ!ベアトリス」
「は、はい‥!」
恵まれた両親とちょっぴり過激な兄感謝しつつ、ベアトリスは頷いた。
両親の協力も得ることが出来たベアトリスは直ぐに婚約破棄へと動き出したのだった。