ヤンデレ令嬢、大好きだった婚約者とサヨナラします!
(マーヴィンside)
マーヴィンには鬱陶しい婚約者が居た。
金の為の婚約とはいえ、どこまでも執念深くマーヴィンに愛を求める女にうんざりしていたのだ。
ベアトリス・シセーラ
両親に溺愛されて育ち、養子である兄もベアトリスを大切にしている。
マーヴィンとは真逆の環境にいるベアトリス。
何不自由なく我儘放題のベアトリスは見ているだけで苛々する。
女遊びをして金を注ぎ込む馬鹿な父親。
何もかもに無関心な母親。
こんな家がマーヴィンは大嫌いだった。
何で自分だけがこんなに不幸なのかと、いつも思っていた。
(‥‥こんな家、継いだところで)
今のセレクト公爵に残っているのは、爵位と歴史だけだ。
それ以外、何の価値もない。
(俺にも価値なんてないんだ‥!)
けれど幸いマーヴィンは容姿に恵まれていた。
そしてマーヴィンが幼い頃から嫌っていた女遊びが、自分の心の隙間が満たされる事に気が付いたのだ。
それからマーヴィンは温もりを求め続けた。
マーヴィンの父は、もう金無しでは相手にされないのだろう。
愛人を囲うのにも必死である。
(馬鹿な奴だ‥)
マーヴィンには鬱陶しい婚約者が居た。
金の為の婚約とはいえ、どこまでも執念深くマーヴィンに愛を求める女にうんざりしていたのだ。
ベアトリス・シセーラ
両親に溺愛されて育ち、養子である兄もベアトリスを大切にしている。
マーヴィンとは真逆の環境にいるベアトリス。
何不自由なく我儘放題のベアトリスは見ているだけで苛々する。
女遊びをして金を注ぎ込む馬鹿な父親。
何もかもに無関心な母親。
こんな家がマーヴィンは大嫌いだった。
何で自分だけがこんなに不幸なのかと、いつも思っていた。
(‥‥こんな家、継いだところで)
今のセレクト公爵に残っているのは、爵位と歴史だけだ。
それ以外、何の価値もない。
(俺にも価値なんてないんだ‥!)
けれど幸いマーヴィンは容姿に恵まれていた。
そしてマーヴィンが幼い頃から嫌っていた女遊びが、自分の心の隙間が満たされる事に気が付いたのだ。
それからマーヴィンは温もりを求め続けた。
マーヴィンの父は、もう金無しでは相手にされないのだろう。
愛人を囲うのにも必死である。
(馬鹿な奴だ‥)