ヤンデレ令嬢、大好きだった婚約者とサヨナラします!
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ベアトリスの件から暫く経った後、セレクト公爵家で会いましょう、とマーヴィンに連絡があった。
(‥‥あの時のことか?まさかコイツに限ってそんな事あるわけない)
マーヴィンは最悪な気分だったが、父であるセレクト公爵の目がある為、仕方なくベアトリスをエスコートしながら中庭へと向かった。
ベアトリスはマーヴィンを見ても嬉しそうな顔をせず、静かに歩いていた。
(‥‥なんだ?やはりあの時の事を怒っているのか?)
ベアトリスを睨みつけても、ベアトリスは何の反応も返さない。
「この間は、お見舞いに来て下さりありがとうございました」
「お兄様が無理を申し上げたようで申し訳ございません」
突然、礼儀正しく対応するベアトリスにマーヴィンは目を見開いた。
「今回は、ある確認をしに参りましたの」
「なんだ突然‥‥気持ち悪い」
ベアトリスは意味のわからない発言にマーヴィンは首を傾げた。