ヤンデレ令嬢、大好きだった婚約者とサヨナラします!

「これと先程マーヴィン様が破り捨てた書類を公爵様に提出して、本日中には婚約破棄する所存です」

「‥‥!!」


そうすれば原因はマーヴィンにあるからと、婚約破棄も容易く出来ると考えたのだ。
それに慰謝料は貰えないだろうが、簡単にサインは貰えそうである。


「俺、は‥どうすれば」

「‥‥王女殿下に救ってもらうのは如何でしょう?」

「なっ、何故それを‥!?」

「わたくしは不貞行為を繰り返す男なんて御免ですけれど」

「っ、ハンナはお前と違って聖母のような女性だ!!」

「王女殿下をハンナですって‥‥フフッ、随分と親密なのですね」

「!!」


もうハンナによるマーヴィン攻略は半分程まで進んでいる筈だ。
ベアトリスが高熱を出してお見舞いに来たのも1つのイベントである。
あの後、マーヴィンはハンナに励ましてもらった事だろう。
順調に攻略されているようで何よりである。

(さっさと王女の元へと行けばいいのよ‥‥行ければの話だけどね)
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