最強総長は、アイドル地味子を溺愛中。
プロローグ
「よし、瑠奈。準備はいいかしら?」
「うん!いつでも大丈夫だよ」
衣装の最終チェックができたところで私のマネージャーの如月から声がかかる。
「ふ〜...」
深呼吸をして心を落ち着かせる。
この活動を始めてから4年になるけどいまだにこの瞬間は緊張する。
もともと目立つのは好きじゃないけど、いい加減慣れなくちゃね。
「じゃあ行ってきます!」
そして、ステージのど真ん中へ。
「RUNAちゃーん!!!!!!!!」
「きゃあああああああああああああっっ!!!!!!」
「がんばってーっ!!」
「今日もめっちゃかわいいよーーっ!!」
大好きなファンたちの声が客席からたくさん聞こえて、笑顔で手を振り返す。
「みんなーーーっ!!今日は来てくれて、ほんっとうにありがとう!みんなには、特別に新曲を披露しちゃうよ♡」
そう、私は国民的人気ソロアイドルのRUNA。
みんなの期待に応えるべく、今日も歌って、踊って、みんなを笑顔にするの――。