竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
「僕は、リアン様がこんな風に人と関りを持つのを初めて見ました。同族の方すら遠ざけて、一人で森の奥深くに住んでいらっしゃるような方ですから」

「そうなの?」


 それって、わたしは特別ってことだよね?そうだよね?そんな風に思うとニヤニヤが止まらない。


「はい。いくら怪我をしていらっしゃるとは言え、アイリス様を家へ連れ帰ると仰った時には、ビックリ致しました」


 ロイの言葉が胸に沁みる。何だか涙が滲んで来た。
 嬉しいなぁ。やっぱり記憶はなくても、旦那様はわたしのことが分かったんだ。だって約束したもんね。生まれ変わっても一緒になるって。だから、わたしをここまで連れてきてくれたんだ。きっと、そう。


「そっか……。だけど、わたしと旦那様は知り合いってわけじゃないの。わたしが旦那様を一方的に知ってるだけ」

「そうでしたか」


 ロイの質問に答えながら、わたしは考えを巡らせる。


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