竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
(きずな君といれば、わたしはずっと、幸せでいられる)
きずな君はわたしの気持ちを受け止めてくれた。わたしを選んでくれた。
側に居て、たくさん愛情をくれて。わたしをきずな君の奥さんにしてくれた。
このままこの優しい夢の中に居れば、わたしは自分の醜さと向き合わなくて済む。
そりゃぁ、前世でも不安になることが無かったわけじゃないけど、きずな君はいつだって『わたしが特別』だって教えてくれたし、わたし自身それを実感できた。
何よりわたしたちは想いの通じ合った、恋人同士だったわけで。
「きずな君、あのね、わたし――――」
『アイリス』
心臓がドクンと大きく鳴り響く。
物凄く微かだけど、確かに聞こえた――――きずな君と同じように優しく響く、きずな君とは違う声。
「旦那、様」
それは悲痛な声だった。いつも穏やかで冷静な旦那様に似つかわしくない、切羽詰まった叫び声。
魂が揺さぶられる心地がして、わたしは目の前のきずな君を見上げた。
きずな君はわたしの気持ちを受け止めてくれた。わたしを選んでくれた。
側に居て、たくさん愛情をくれて。わたしをきずな君の奥さんにしてくれた。
このままこの優しい夢の中に居れば、わたしは自分の醜さと向き合わなくて済む。
そりゃぁ、前世でも不安になることが無かったわけじゃないけど、きずな君はいつだって『わたしが特別』だって教えてくれたし、わたし自身それを実感できた。
何よりわたしたちは想いの通じ合った、恋人同士だったわけで。
「きずな君、あのね、わたし――――」
『アイリス』
心臓がドクンと大きく鳴り響く。
物凄く微かだけど、確かに聞こえた――――きずな君と同じように優しく響く、きずな君とは違う声。
「旦那、様」
それは悲痛な声だった。いつも穏やかで冷静な旦那様に似つかわしくない、切羽詰まった叫び声。
魂が揺さぶられる心地がして、わたしは目の前のきずな君を見上げた。