竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
「アイリスが生まれてきてくれなかったら、俺は一生、空っぽのまま生きていた。いや……生きてるなんて言える状態じゃなかった。生命を維持するためだけに必要最低限の睡眠を取って、食事をして――――嬉しいと思うことも、楽しいと思うことも無かった。ニコラスやアクセスの存在をきちんと『友人』だと認識したのも、アイリスと出会ってからだよ。俺にとっては本当に、何もかもがどうでも良かったんだ」
ポツリ、ポツリと、旦那様が胸の内を打ち明けてくれる。淡々とした口調だけれど、それはわたしの心に少しずつ少しずつ、温かく積み重なっていく。
「俺はアイリスに出会うために生まれてきたんだ。生まれてからずっと、アイリスを探していた。アイリスが生まれてくるまでの百年以上もの間、ずっとずっとアイリスを待っていた。だから、アイリスが生まれてきてくれたことが、何よりも嬉しい」
わたしの瞳から涙が零れ落ちる。
旦那様のお父様から攫われたあの日、夢の中できずな君が言ってたことを思い出した。
旦那様ときずな君は別の人間だ。だけど、二人はやっぱり同じ魂を持っている。きずな君が言ってたことは全部全部、本当だった。そのことがあまりにも嬉しい。
「わたし……生まれてきて良かったです。わたしも絶対、旦那様に出会うためにこの世に生まれてきました。旦那様に会いたかったから……」
ポツリ、ポツリと、旦那様が胸の内を打ち明けてくれる。淡々とした口調だけれど、それはわたしの心に少しずつ少しずつ、温かく積み重なっていく。
「俺はアイリスに出会うために生まれてきたんだ。生まれてからずっと、アイリスを探していた。アイリスが生まれてくるまでの百年以上もの間、ずっとずっとアイリスを待っていた。だから、アイリスが生まれてきてくれたことが、何よりも嬉しい」
わたしの瞳から涙が零れ落ちる。
旦那様のお父様から攫われたあの日、夢の中できずな君が言ってたことを思い出した。
旦那様ときずな君は別の人間だ。だけど、二人はやっぱり同じ魂を持っている。きずな君が言ってたことは全部全部、本当だった。そのことがあまりにも嬉しい。
「わたし……生まれてきて良かったです。わたしも絶対、旦那様に出会うためにこの世に生まれてきました。旦那様に会いたかったから……」