竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
「わたし、ここに居ても良いんですか?」
自然と声が震えてしまう。
どうやって旦那様を説得しよう、胃袋を掴むぐらいじゃ無理かもしれないなんて思っていたのに、そんなの杞憂だった。
旦那様はわたしに『ここで暮らすこと』を許してくれた。当たり前のことみたいに、わたしがここで過ごす未来を――――そのための道筋を作ってくれた。
(嬉しい……嬉しいっ!)
涙がポロポロと止め処なく零れて、嗚咽が漏れる。
「俺の側にいるのは嫌か?」
旦那様は困ったように笑いながら、わたしをそっと抱き締めた。わたしはブンブンと大きく首を横に振って、それから旦那様を思い切り抱き返した。
「ここに居たいです! わたし、旦那様の側に居たい!」
ポンポンと幼子を宥めるように背中が撫でられて、真実わたしは今、幼子だったなぁって思い出す。もしかしたら子どもだなぁって呆れられてるかもしれないけど、それでも良い。だって嬉しくて嬉しくて堪らないんだもん。
「だったらもう遠慮するな。ここは俺の家で、アイリスの家だ」
(あっ……)
心臓が音を立てて跳ねる。
それは前世、わたしが旦那様の家に押し掛けた時、掛けてくれた言葉と同じだった。優しくて温かい、でも少しだけ言葉足らずで、見た目ではそうと分からない旦那様。
(好き! 旦那様が大好き!)
「はい!」と力強く頷きながら、わたしは旦那様の胸に飛び込んだ。
自然と声が震えてしまう。
どうやって旦那様を説得しよう、胃袋を掴むぐらいじゃ無理かもしれないなんて思っていたのに、そんなの杞憂だった。
旦那様はわたしに『ここで暮らすこと』を許してくれた。当たり前のことみたいに、わたしがここで過ごす未来を――――そのための道筋を作ってくれた。
(嬉しい……嬉しいっ!)
涙がポロポロと止め処なく零れて、嗚咽が漏れる。
「俺の側にいるのは嫌か?」
旦那様は困ったように笑いながら、わたしをそっと抱き締めた。わたしはブンブンと大きく首を横に振って、それから旦那様を思い切り抱き返した。
「ここに居たいです! わたし、旦那様の側に居たい!」
ポンポンと幼子を宥めるように背中が撫でられて、真実わたしは今、幼子だったなぁって思い出す。もしかしたら子どもだなぁって呆れられてるかもしれないけど、それでも良い。だって嬉しくて嬉しくて堪らないんだもん。
「だったらもう遠慮するな。ここは俺の家で、アイリスの家だ」
(あっ……)
心臓が音を立てて跳ねる。
それは前世、わたしが旦那様の家に押し掛けた時、掛けてくれた言葉と同じだった。優しくて温かい、でも少しだけ言葉足らずで、見た目ではそうと分からない旦那様。
(好き! 旦那様が大好き!)
「はい!」と力強く頷きながら、わたしは旦那様の胸に飛び込んだ。