竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
 式は入籍の後。
 約一年後に海外で挙げることにした。


「良いの? そんな贅沢して。っていうか、きずな君、そんなにお休み取れるの?」


 不安気に尋ねる逢璃に、俺はコクリと頷く。


「大丈夫だよ。お金の心配はしなくて良いし、休みも――――死ぬ気で調整する。逢璃が一番幸せだと思える方法で結婚したい」


 言えば逢璃は「もう十分幸せなんだけど」と、はにかむ様に笑う。


「でも……嬉しい。ありがとう、きずな君」


 嬉しそうな逢璃は堪らなく可愛くて。額や頬に口付けながら、俺は幸せを噛みしめた。


< 214 / 245 >

この作品をシェア

pagetop