竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
「あの人は色んなものを私に残してくれた。この家の中には――――私の中には、あの人がくれた愛情がぎっしり詰まっているわ。一緒に生きた六十年間と、あの人が死んでからの二百年分。あの人は私に愛情を注いでくれた。幸せにしてくれた。……寂しくないわけじゃないわ。今でも会いたいと思うし、早く迎えに来てほしいと思う日もあるの。だけどそれでも、私はあの人がくれた愛情分だけ幸せに生き抜きたいと、そう思うのよ」
気づいたらわたしは泣いていた。ミセス・カルバートも、皺だらけになった頬に涙を流す。
きっと、ここまで来るのは大変だっただろう。最愛の旦那さんを亡くしてからの二百年を想像すると、胸がつぶれる心地がする。
だけど――――。
「わたしにも、できるでしょうか?」
ミセス・カルバートの手を取り、わたしは目を瞑る。
「わたしも……旦那様に『生きたい』と思ってもらえるだけの愛情を――――幸せを残せるでしょうか?」
そんなの、全部わたし次第。
気づいたらわたしは泣いていた。ミセス・カルバートも、皺だらけになった頬に涙を流す。
きっと、ここまで来るのは大変だっただろう。最愛の旦那さんを亡くしてからの二百年を想像すると、胸がつぶれる心地がする。
だけど――――。
「わたしにも、できるでしょうか?」
ミセス・カルバートの手を取り、わたしは目を瞑る。
「わたしも……旦那様に『生きたい』と思ってもらえるだけの愛情を――――幸せを残せるでしょうか?」
そんなの、全部わたし次第。