竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
「――――小さいな」
「うん。小さいけど、ちゃんと生きてるね」
すぐ隣で眠る小さな存在に向かって、わたしは手を伸ばす。
小さな小さな手のひらが、わたしの指をギュッと掴む。その愛らしさに、笑みが漏れた。
「ありがとう、アイリス。本当に、ありがとう」
旦那様の言葉に、わたしは目を細める。
わたし達二人は結婚十年目にして、二つの小さな命を授かった。
正直言ってわたしは、妊娠や出産は諦めていた。ミセス・カルバートも亡くなったご主人との間に子はできなかったって聞いていたし、異種族間での妊娠は奇跡みたいなものだって、分かっていたから。
だから、妊娠が分かった時は、本当に本当に嬉しかった。
けれど、全てが順風満帆だったわけじゃない。旦那様は実は最初、わたしの出産に反対していた。
「うん。小さいけど、ちゃんと生きてるね」
すぐ隣で眠る小さな存在に向かって、わたしは手を伸ばす。
小さな小さな手のひらが、わたしの指をギュッと掴む。その愛らしさに、笑みが漏れた。
「ありがとう、アイリス。本当に、ありがとう」
旦那様の言葉に、わたしは目を細める。
わたし達二人は結婚十年目にして、二つの小さな命を授かった。
正直言ってわたしは、妊娠や出産は諦めていた。ミセス・カルバートも亡くなったご主人との間に子はできなかったって聞いていたし、異種族間での妊娠は奇跡みたいなものだって、分かっていたから。
だから、妊娠が分かった時は、本当に本当に嬉しかった。
けれど、全てが順風満帆だったわけじゃない。旦那様は実は最初、わたしの出産に反対していた。