竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
旦那様は柔和な笑みを浮かべながら、わたしの手を握った。あぁ、心臓が痛い。
(ん? っていうか)
「わたしの部屋、ですか?」
「そうだよ」
神々しいまでの旦那様の微笑みに眩暈を覚えながら、わたしは旦那様の手を握り返した。
連れてこられたのは、旦那様の部屋のすぐ隣にある、日当たりの良い広い部屋だった。
「うわぁ……っ!」
開けてみたら、部屋の中は昼間見た時とは全然変わっていた。
天蓋付きの大きなベッドに、十歳のチビには立派過ぎる文机、チェストに加えて絵画なんかが飾られている。よく見たら壁紙すらも薄紅の可愛らしい色合いに代わっていて、わたしは目を見張った。
「急いで準備したし、アイリスの好みに合っているか分からないけど」
申し訳なさそうな旦那様の声に、わたしはブンブンと首を横に振った。
「ありがとうございます、旦那様! こんなに素敵なお部屋を準備してくれて、本当に、本当に嬉しいです!」
旦那様は嬉しそうに微笑むと、わたしの頭を優しく撫でてくれる。
幸せ――――わたしは本当に幸せ者だ。
(ん? っていうか)
「わたしの部屋、ですか?」
「そうだよ」
神々しいまでの旦那様の微笑みに眩暈を覚えながら、わたしは旦那様の手を握り返した。
連れてこられたのは、旦那様の部屋のすぐ隣にある、日当たりの良い広い部屋だった。
「うわぁ……っ!」
開けてみたら、部屋の中は昼間見た時とは全然変わっていた。
天蓋付きの大きなベッドに、十歳のチビには立派過ぎる文机、チェストに加えて絵画なんかが飾られている。よく見たら壁紙すらも薄紅の可愛らしい色合いに代わっていて、わたしは目を見張った。
「急いで準備したし、アイリスの好みに合っているか分からないけど」
申し訳なさそうな旦那様の声に、わたしはブンブンと首を横に振った。
「ありがとうございます、旦那様! こんなに素敵なお部屋を準備してくれて、本当に、本当に嬉しいです!」
旦那様は嬉しそうに微笑むと、わたしの頭を優しく撫でてくれる。
幸せ――――わたしは本当に幸せ者だ。