竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
10.アイリスの打診
「旦那様にお願い事があります!」
帰宅するなり、わたしはそう切り出した。
旦那様はわたしの向かいに座って、キョトンと目を丸くしている。周りでロイが甲斐甲斐しくお茶を用意してくれていた。
「わたしを学校に通わせていただけませんか?」
大人になりたいって自覚してからずっと考えていたこと。
それは、学校に通うことだった。
現世のこの国には義務教育制度はないものの、殆どの子どもが学校に通っている。わたしも両親と暮らしている間は学校に通っていたし、やっぱり教育は必要だと思う。
大人になりたいって言いながら、ザ・こどもって場所に行くのはどうよ?って思われるかもしれないけど、人は成人年齢に達するから大人になるんじゃない。知識とか経験とか色んなものを積み重ねて、ようやく大人になれるんだと思う。
前世では二十歳になって、お酒を飲んで、それで大人になったって思った瞬間もあったけど、実際は十九歳までと何にも変わらなかったし。旦那様と出会って、本気で恋をして、彼に相応しい女性になろうと努力したあの日々が、わたしを大人にしたんだと思う。
帰宅するなり、わたしはそう切り出した。
旦那様はわたしの向かいに座って、キョトンと目を丸くしている。周りでロイが甲斐甲斐しくお茶を用意してくれていた。
「わたしを学校に通わせていただけませんか?」
大人になりたいって自覚してからずっと考えていたこと。
それは、学校に通うことだった。
現世のこの国には義務教育制度はないものの、殆どの子どもが学校に通っている。わたしも両親と暮らしている間は学校に通っていたし、やっぱり教育は必要だと思う。
大人になりたいって言いながら、ザ・こどもって場所に行くのはどうよ?って思われるかもしれないけど、人は成人年齢に達するから大人になるんじゃない。知識とか経験とか色んなものを積み重ねて、ようやく大人になれるんだと思う。
前世では二十歳になって、お酒を飲んで、それで大人になったって思った瞬間もあったけど、実際は十九歳までと何にも変わらなかったし。旦那様と出会って、本気で恋をして、彼に相応しい女性になろうと努力したあの日々が、わたしを大人にしたんだと思う。