竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
2.旦那様と朝
温かい。すごくすごく温かいなぁって思いながら、わたしは目が覚めた。
身体を受け止め包んでくれるフワフワした存在はお布団だなってすぐに分かったけど、うなじを支える固くて温かな何かは目を瞑ったままじゃよく分からない。だけど、お布団なんかよりずっと大好きだなぁって思った。いつまでもスリスリして滅茶苦茶に縋りついていたくなる。
そんなことを思っていたら、唐突にわたしの身体が抱き締められた。すっぽりとわたしを包み込んでしまう大きな身体。背中をポンポンと撫でてくれる大きな手のひら。
(あぁ、わたしはこの人を知っている)
それはもう随分と前。今のわたしの身体じゃなくて、魂の記憶なんだと思う。
幸せで、ただひたすらに幸せで。心の底から湧き上がってくる、そんな愛しさをわたしはちゃんと覚えていた。
「旦那様……」
そう口にしながら、わたしは目の前の温もりを力いっぱい抱き締めた。
「起きたのか?」
頭上で響くその声は、確かに旦那様のものだった。わたしはコクコクと頷きながら、旦那様の広い胸に顔を埋める。ミントみたいな爽やかな香りがして、それがすごく愛しくて。大きく息を吸い込んで旦那様を堪能する。
身体を受け止め包んでくれるフワフワした存在はお布団だなってすぐに分かったけど、うなじを支える固くて温かな何かは目を瞑ったままじゃよく分からない。だけど、お布団なんかよりずっと大好きだなぁって思った。いつまでもスリスリして滅茶苦茶に縋りついていたくなる。
そんなことを思っていたら、唐突にわたしの身体が抱き締められた。すっぽりとわたしを包み込んでしまう大きな身体。背中をポンポンと撫でてくれる大きな手のひら。
(あぁ、わたしはこの人を知っている)
それはもう随分と前。今のわたしの身体じゃなくて、魂の記憶なんだと思う。
幸せで、ただひたすらに幸せで。心の底から湧き上がってくる、そんな愛しさをわたしはちゃんと覚えていた。
「旦那様……」
そう口にしながら、わたしは目の前の温もりを力いっぱい抱き締めた。
「起きたのか?」
頭上で響くその声は、確かに旦那様のものだった。わたしはコクコクと頷きながら、旦那様の広い胸に顔を埋める。ミントみたいな爽やかな香りがして、それがすごく愛しくて。大きく息を吸い込んで旦那様を堪能する。