竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
「ひっ!」
思わず叫び声を上げつつ、背筋がビクビクと震える。
途端に香るジャスミンの香り。滑らかな絹の布地が肌に触れ、わたしは大きく首を振る。抱き締められているのは間違いないのに、腕は何故だか目に見えない。まるで幽霊に抱き締められてるみたいだった。
(怖い……誰なの?)
旦那様はこんな質の悪い悪戯はしない。
大体、もしもこれが旦那様だったら、例えどんなに違う香りを身に纏っていてもわたしには分かるもの。感触も抱き締め方も全然、違う。
抵抗しようにもパニくってて、思う様に息すらできなくて、わたしはただただ肩を強張らせる。
「だっ……だっ…………」
旦那様、って呼ぼうとしたその瞬間、わたしの前にヒョコッとロイが躍り出た。
思わず叫び声を上げつつ、背筋がビクビクと震える。
途端に香るジャスミンの香り。滑らかな絹の布地が肌に触れ、わたしは大きく首を振る。抱き締められているのは間違いないのに、腕は何故だか目に見えない。まるで幽霊に抱き締められてるみたいだった。
(怖い……誰なの?)
旦那様はこんな質の悪い悪戯はしない。
大体、もしもこれが旦那様だったら、例えどんなに違う香りを身に纏っていてもわたしには分かるもの。感触も抱き締め方も全然、違う。
抵抗しようにもパニくってて、思う様に息すらできなくて、わたしはただただ肩を強張らせる。
「だっ……だっ…………」
旦那様、って呼ぼうとしたその瞬間、わたしの前にヒョコッとロイが躍り出た。