竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
例えば、犬や猫がたった十数年で老いて死んじゃうみたいに――――おばあちゃんになったわたしの隣に、今とほとんど変わらない容姿の旦那様がいる。寿命が違うってつまり、そういうことだ。
「幸せになりたいなら、あいつを想うのは止めておけ。同じ人間の――――おまえを幸せにしてくれるような男を選べ。リアンだってそれを望むだろう」
アクセスの言葉は、わたしに容赦なく現実を突き付けてくる。けれど、彼は意地悪でこんなことを言っているわけじゃない。わたしや旦那様の幸せを願って、敢えて嫌な役どころを引き受けてくれているのだろう。
(でも)
「ご忠告、ありがとうございます」
わたしはそう言って、アクセスに頭を下げる。小さく息を呑む音が聞こえて、わたしはゆっくりと顔を上げた。
「けれどわたしは、旦那様に恋することを止めません」
キッパリと、迷いなく言い放つ。
アクセスは黙ってわたしのことを見つめていた。分からず屋だと、頑固な子供だとそう思っているのだろう。表情が彼の困惑ぶりを物語っている。
「幸せになりたいなら、あいつを想うのは止めておけ。同じ人間の――――おまえを幸せにしてくれるような男を選べ。リアンだってそれを望むだろう」
アクセスの言葉は、わたしに容赦なく現実を突き付けてくる。けれど、彼は意地悪でこんなことを言っているわけじゃない。わたしや旦那様の幸せを願って、敢えて嫌な役どころを引き受けてくれているのだろう。
(でも)
「ご忠告、ありがとうございます」
わたしはそう言って、アクセスに頭を下げる。小さく息を呑む音が聞こえて、わたしはゆっくりと顔を上げた。
「けれどわたしは、旦那様に恋することを止めません」
キッパリと、迷いなく言い放つ。
アクセスは黙ってわたしのことを見つめていた。分からず屋だと、頑固な子供だとそう思っているのだろう。表情が彼の困惑ぶりを物語っている。