月下の君には秘密です。


あれ…?

月ちゃんは、
まだ気付いていないのかな?


あんなにも、井上は月ちゃんが好きなんだって見ていてバレバレなのに、ね。

小林ですら薄々気付いているのに、ねッ?

でもでも、

意地悪な俺様は、
その事は未だ教えてあげない。



「…しょーがんないなぁ~ッ!?やーっぱ、俺様が居ないとダメなんだからーッ。」


俺はそう笑って。
元気良く、バンバンと月ちゃんの腕を叩いた。


「晃、…お前、余計な事言うなよ…!?」

月ちゃんは渋い顔をして、ちょっと焦っていた。



仕方ないなぁ…!


俺がずーっと傍に居て、

二人の…
『キューピット』
になってあげるかッ!


俺がそう思っている事は、
二人には『秘密』。

俺って、良い子ッ。


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