月下の君には秘密です。



ある日…

知らない人間が現れたんだ。



第一印象は、最悪。


…何、コイツッ!
俺の事、なめやがってッ!


『小さいからって馬鹿にすんなよな!俺の爪は痛いんだぞぉ!』


人間は、
ハルカの横に居るまんま。


『俺は、口から火も出すんだからなっ!』


でも、その人間は俺の事ちょっと誉めてくれたから、

ちょ~っとだけッ、
…好きになった。




だけど。
だけどもッ!

なんだか二人が仲良くなって、

俺はちょっぴり、
複雑な気分なんだ…。


そんな時は、
二人を置いて走り出すんだ。

速~く走ると、
モヤモヤした気持ちが、どっかに飛んで行くんだよッ?

でも、結局…


『ぅおぃッ!置いてくぞッ!早く来いよなッ、…一人はコワイじゃんッ!』


って、
不安になっちゃうんだ?


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