月下の君には秘密です。


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この時は、
まだ分からなかったです。


中学時代まで、
ずっと三人一緒だったから。

一人欠けたから。

単純に寂しいだけなんだと思っていました。


俺だって、

月ちゃんがいない毎日が
寂しかったから。


だから、

俺と同じ気持ちなんだと、
勝手に
そう思っていました。



…俺の方が、

『鈍感』でした。


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