キンキョリレンアイ
「でも、あと半年くらいなんだから…ね。」
ウインクしながらのお母さんの言葉に胸が
――ズキンッ
とする。
隼人とこうしていられるのもあと半年少ししかないんだ…
高校3年ももうすぐで半分を迎える私たちにはあと半年少ししで卒業する。
まだまだじゃんと思う人もいるかもしれないけれど私たちの過ごしてきた年月を考えたら半年なんて短すぎる。
ぼーっとそんなことを考えていたらお母さんに食べないの?、と笑顔で顔をのぞき込まれたからすぐさまパンにかぶりついた。
パンにはジャムが塗られていなくて、よく言えば素材の味がした。
そんな私を微笑ましく見ているお母さんには何もかも見透かされている気がする。
あと半年と言う言葉だって本当は隼人を起こしに行くことを苦痛と感じていない私を試すための発言だろう。
「ほら!早く食べないと隼人君行っちゃうよ!」
…この発言だって。
そう思いながら時計を見ると本当にもうすぐで隼人を迎えに行く時間であることに気づいて慌てて口に詰め込む。
「いっへひまふ!!」
そして、飲み込みきる前に玄関に置いてあった鞄を掴み家を出た。
ウインクしながらのお母さんの言葉に胸が
――ズキンッ
とする。
隼人とこうしていられるのもあと半年少ししかないんだ…
高校3年ももうすぐで半分を迎える私たちにはあと半年少ししで卒業する。
まだまだじゃんと思う人もいるかもしれないけれど私たちの過ごしてきた年月を考えたら半年なんて短すぎる。
ぼーっとそんなことを考えていたらお母さんに食べないの?、と笑顔で顔をのぞき込まれたからすぐさまパンにかぶりついた。
パンにはジャムが塗られていなくて、よく言えば素材の味がした。
そんな私を微笑ましく見ているお母さんには何もかも見透かされている気がする。
あと半年と言う言葉だって本当は隼人を起こしに行くことを苦痛と感じていない私を試すための発言だろう。
「ほら!早く食べないと隼人君行っちゃうよ!」
…この発言だって。
そう思いながら時計を見ると本当にもうすぐで隼人を迎えに行く時間であることに気づいて慌てて口に詰め込む。
「いっへひまふ!!」
そして、飲み込みきる前に玄関に置いてあった鞄を掴み家を出た。