【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「今日はゆっくり休んでてね。 今日は会社、休みで良かったね」

 幸い今日は祝日だったから、会社は休みで良かった。

「ああ……ほんとだな」

 千歳には早く良くなってほしいから、今日は一生懸命看病してあげよう。

「雑炊また持ってくるから、しばらく寝てて」

「ん……分かった。 ありがとう、桃子……」

 千歳は少しだけ微笑み、私の手を握ってくる。

「千歳、身体熱いね。……もっと暖かくして寝ようか」

 私はクローゼットから布団をもう一枚取り出すと、それを上から掛けていく。

「布団、重くなった……」

「今日だけだから、我慢して。暖かくして寝れば、きっと熱もすぐ下がるよ」

 千歳は私の顔を見ながら、私に「だといいけどな……」と言っている。

「大丈夫。私がちゃんと看病してあげるから」

「……ありがとう」

 千歳はそれからすぐ、深い眠りについた。
 



「千歳、雑炊食べられそう……?」

 千歳が起きた頃、千歳の元に雑炊を運んだ私は、千歳にそう問いかける。

「ん……食べるよ」

「無理しないでいいからね」

 起き上がった千歳に、私はゆっくりと雑炊を食べさせる。

「……どう?」

「ん、美味い……食べやすい」
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