【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「なに?これ……?」

 手渡されたそのパンフレットはーーー。

「……え?」

 もしかして……これって……。

「結婚式場のパンフレット」

「結婚……式?」

 もしかしてだけど、これが千歳の言う、もう一つのサプライズ……?

「えっと……どういうこと?」

 頭にハテナマークが浮かんでしまう私は、千歳にそう聞き返す。

「来年の桃子の誕生日に、そこの結婚式場予約したから」

「……えっ?!」

 結婚式場を、予約した……?! 私の来年の、誕生日に?!
 なに……? どういうこと!?

「よ、予約……ってなに?」

 え、待って待って!頭追いつけない……!

「来年の桃子の誕生日に、ここで結婚式挙げよう」

「なん……で……?」

 来年の誕生日の日に、もう予約なんてしてるの?

「来年桃子は三十になるだろ?もちろん、俺もだけど。 三十歳の誕生日の日に、桃子に素敵な結婚式をプレゼントしたいと思って。三十歳になる時に、桃子がいい記念になるようにしたい」

「でも……。だって、来年だよ……?」

 ずるい。そんなサプライズ受けたら、泣いてしまうに決まっている。
 私たちの未来を考えてくれているなんて、さすがとしか言えないよ。
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