【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
【千歳SIDE】



「では行ってきます」

「おー、行ってらっしゃい！」

　午前中の会議と打ち合わせを終えた俺は、取引先との打ち合わせのために会社を出る。

「……やっぱ降ってきたか」

　天気予報通り、会社を出ると雨が降り出していた。

「よし、行くか」

　雨の中傘をさしながら、取引先の店長がいるインテリアショップに向かう。
　
「ったく……大輔のヤツ」

　本来今日一緒に行くはずだった後輩の大輔が体調を崩し、来れなくなったため今日は俺一人での打ち合わせになった。

「敏腕店長……ね」

　今回会う店長は、一体どんな店長なのだろう。人事異動で突然店にやって来たというらしいが、その後の業績は少しずつ上がり今や人気のインテリアショップとなっている。
　一体どんな女性なのか、とても気になる。

　桃子の言うように、やはりキャリアウーマンなのか？
　キャリアウーマン……なのかは分からないが。
　
　タクシー乗り場からタクシーに乗り換えて店舗まで移動すること約二十分ほどで、店に到着した。
　傘を傘立てに差し、店の中に入ると、高級感あふれる雰囲気が漂ってくる。

「なるほどな……」

　内装もまるっきり変えてるのか……。
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