【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「……やれるものなら、やってみなさいよ」

 千歳を睨むように見つめると、千歳はおかしそうに笑う。

「じゃあ遠慮なく。……と言いたい所だけど、今日はやめといてやるよ」

 私の上から身体を退かすと、千歳は私に布団を被せてくる。

「えっ……?」

「早く服着ろ。お前の貧相な身体が丸見えだ」

「なっ……!」

 こ、コイツ! マジで最低なんだけど!

「アンタ、マジで最低!」

「ふんっ」

 なっ! は、鼻で笑った!?

「ちょっと、見ないでよ!」

「見てねぇよ」

「見てたから!」

 もう、なんで私はこんな男と……!

「お前の身体見ていいのは俺だけなんだから、安心しろよ」

「なにが!?」

 なにを安心しろって!? 意味が分からない!

「つまりお前は、俺以外の男に抱かれることはないってことだよ」

「な、なっ……!」

 なんでそうなるの!? 

「そ、それは私が決めることだから!」

 急いで服を着た私は、千歳にそう言い返した。

「俺に抱かれておいて、それはないだろ。 お前だって俺に抱かれて、気持ちよさそうにしてたくせに」

「そ、そんなことないっ」

 ダメダメ! 千歳のペースに飲み込まれちゃダメよ!
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