【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
「ええー。そんな嬉しいこと言ってくれるの?」
そんなこと言われると思ってなかったから、ちょっと嬉しい。
「ほんとですよ! 天音先輩はとても素敵な女性です。とっても魅力的です」
「ありがとう。 さ、食べちゃおうか」
「はい」
だけどお弁当を食べようとした、その時……。
「……ん」
なぜかお弁当の匂いで気持ち悪くなった。
「天音先輩……?」
吐きそうになり、急いで洗面台に駆け込む。
「天音先輩、大丈夫ですか?」
「なんか急に、気持ち悪くなっちゃった」
そう言って席に戻った私に、中村さんが「天音さん、もしかして……おめでたですか?」と聞いてくる。
「おめでた……?」
「妊娠ですよ!妊娠!」
「妊娠……?」
そっか……。もしかして今のは、つわりってこと?
「おめでたですよ、きっと!」
そっか、妊娠……。確かに最近、なんとなく身体がだるいなって思う日もあった。
「……そうかもしれないね」
「天音先輩、もしおめでたなら、病院行ったほうがいいんじゃないですか?」
「そうだね。……行ってみようかな」
ほんとに妊娠してるのか定かではないから、病院に行って確かめる必要がありそうだ。