【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「鰻、楽しみだね」

「そうだな。美味いよな、絶対」

「そりゃあそうだよ」

 私たち二人は、鰻が大好きだから。

「……遥陽、とても寝心地良さそうだね」

「そうだな。可愛くて天使だな、ほんと」

 遥陽が産まれてからは、遥陽中心の生活だけど、でもやっぱり家族が増えた喜びはとても大きい。
 こんなに素晴らしい世界に産まれてきてくれた遥陽に、私たちは感謝してるんだ。

「遥陽……産まれてきてくれて、ありがとう」

 遥陽が産まれてきてくれたおかけで、私たちはこうして新しい世界を見ることが出来たんだよ。
 遥陽が私たちの元に来てくれたおかげだよ、ありがとう。

「遥陽もきっと、これから楽しい毎日になるといいね」

「そうだな。楽しい毎日になるといいな」

 私たちが出会ったことに、意味がある。私たちが結婚したことにも、意味がある。
 そしてこうして今、家族になったことにも意味があると、私は思っている。

「なんかいい夢見てるのかな?」

 遥陽はなんだか、とても夢心地な顔をしているように見える。

「そうなんじゃないか?」

「なんの夢、見てるんだろうね」

「さあな。 でもきっと、幸せな夢だろ」

「そうかもしれないね」
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