【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
□Epilogue〜エピローグ〜
【番外編】加瀬家のその後
「桃子、めっちゃキレイだな」
ウェディングドレスを着た私の姿を見て、千歳は嬉しそうに微笑んでいる。
「ほんと……?」
その一年後の私の誕生日の日、約束通り私と千歳は結婚式を挙げることとなった。
あれから誕生日を迎えて三十一歳になった私は、遥陽を育てながらの日々を迎えつつ、合間を縫って結婚式の準備をしていた。
ウェディングドレスを選んだり、引き出物を選んだり、招待状を作ったり。何かと大変だったけど、今日という日を迎えられて嬉しい。
千歳が一年前から予約してくれていたこの式場で、愛する家族とともに結婚式を挙げられるなんて、まさに幸せだ。
遥陽も一歳になり、少しずつ歩けるようになってきて、言葉だって少しずつ話せるようになってきた。
子供の成長を一番近くで感じるだけで、すごく感動した気がする。 遥陽と千歳と、三人での暮らしがとても賑やかで、楽しい毎日を送れている。
「すごく、キレイだ。……ほんとに、最高にキレイだから」
「……ありがとう」
ウェディングドレスを着るということがこんなにも嬉しいものだなんて、感動しかない。
千歳のタキシード姿も本当にかっこよくて、凛々しい。さらに惚れ直してしまいそうだ。