【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「ここよ」

 私の住むアパートに到着し、家の鍵を差し込む。

「……どうぞ」

「お邪魔します」
 
 千歳を家の中へと招き入れる。

「適当に座ってて。今温めるから」

「おう」

 千歳はなぜかソファではなく、私のベッドに腰掛ける。

「結構キレイにしてんだ」

「一応、女だから」

 と言葉を返すが、千歳は「それは女関係ねぇだろ」と突っかかってくる。

「関係あるでしょ」

「ふーん」

 またふーんって返した! いちいちムカつく!

「洗濯物、取り込んでおいてやろうか?」

「え、いいよ!自分でやる!」

 洗濯物を取り込もうとする千歳の手を、私は慌てて掴んで止める。

「遠慮すんなよ」

「だ、大丈夫だからほんと!」

 だって、下着とか普通に干してあるし!見られるの恥ずかしいでしょ!?

「お前の下着になんか興味ねぇから、俺」

「あっそうですか!」

 いちいちムカつくわね! 突っかかってくるのやめて!

「千歳、帰ってくれる?」

「はあっ!?」

「私の下着に興味がないとか暴言吐く男に、食べさせるハヤシライスはないから」

「……悪かったよ、桃子」

 えっ!謝った!? あの千歳が、謝った!?
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