【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
もしかしてさ、もしかしてだけど……。
「……私のこと、好きなの?千歳」
そう聞くと千歳は「言わなくても、分かるだろ?」と聞き返して来る。
「……そんなの、言ってくれないと、分からないってば」
キスするだけじゃ、分からないよ。千歳の気持ちなんて……。
今までだってずっと、分からなかったんだから。
「仕方ねぇな。……桃子、お前が好きだ」
「ち……とせ……」
その言葉を放った千歳は、再び私の唇を奪ってきたーーー。
「……好きだ、桃子。お前を誰にも渡さない」
「な、なんで……」
「俺のことしか、見えないようにしてやる」
私はこの時初めて、千歳のことを゙男゙として意識したーーー。
✱ ✱ ✱