【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「なっ……!?」

 な、なんてことを! へ、変態発言した!?
 こ、公共の場でよくもそんな恥ずかしいことを言うなんて……!
 千歳ってやっぱり、最低変態男だわ……!

「冗談だよ、奥さん」

「か、からかうのやめてよっ」

「だって桃子、かわいいんだから仕方ないだろ?」
 
 はあ?と思いながらも、私は「仕方なくないから」と言葉を返す。

「ほんとひどいよね、アンタ。妻をいじめるとかさ」

「いじめてない。からかってるだけだ」 

 はあ!?からかってるだけって……!

「やっぱりからかってるじゃない!ほんと最低」

「桃子はからかわれるの好きだろ?」

 な、なにを言ってるの!?

「好きな訳ないでしょ! なによそれ!」

「からかわれる時のお前、生き生きしてるぞ」 

「してない。そんな訳ないでしょ!」

 そんな会話をしていると、後ろから「なにイチャついてんだよ、朝から」と言葉が聞こえる。

「し、室長!」
 
 振り返ると、室長がそこに立っていた。

「あ、おはようございます」

「おはよう、新婚二人」

 し、新婚二人って……! それどういう挨拶……!?

「朝からラブラブだねぇ、新婚さんは」

「どうも」
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