【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「あ、そうそう。今度うちと契約してくださっている取引先があるんだけど、その会社が新しいインテリアを取り入れたいらしいんだよ」

「へぇ、そうなんですか?」
  
 係長が言うには、うちと契約してくださっている大手企業が今度共同スペースを作るらしく、その共同スペースに入れる家具やインテリアを新調したいんだそうだ。

「なんでも共同スペースを作る目的があって、そこに入れるインテリアを増やしたいんだとか」

「なるほど……。多目的広場みたいな感じにしたいってことですか?」

 係長はパソコンの画面を操作しながら、私に「そうみたいだよ。みんなが安心してくつろげるような広々したスペースを作りたいらしい」と告げる。

「多目的ということは、打ち合わせや会議もやるってことを、視野に入れてるってことですよね?」

「そうみたいだよ。 一応、ウォーターサーバーや小さめの冷蔵庫なんかも置く予定ということだけ聞いてるけど」

 私は資料に目を通しながら「そうなんですね」と返事をする。

「まあ小さめの棚とかは、用意してもいいかもですけど」

「それを天音くんに任せたいって、先方が言ってくれてるんだけど、やってくれるかい?」

「はい。もちろんです」
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