きっときみに...



 「 柚月、聞いたよ。」



 真紘にぃがやって来た。仕事終わりで、白衣を着ていない私服のお兄ちゃんを見て、なぜかほっとした。




 「 ごめんなさい....」



 お兄ちゃんは私の目線にかがみこんで、



 「もうこんな無茶しないでね。悠から聞いて、心臓止まるかと思ったから。」


 「うん...」



 真紘にぃにも心配かけてたんだ....



 それから真紘にぃは立ち上がって、にっこりと笑った。



 「さ、帰って何か食べる? 」


 「うん」



 私は少しお腹が空いてきたなぁと思い、返事をした。




 「ん?」


 すると、悠先生が、不思議そうな顔をした。


 「ゆず、昼ご飯食べた?」


 「 . . . 食べてないです。」


 しまった.... 先生は眉間にシワを寄せた。


 「お昼休みどうしてたの?」


 「 ......保健室で休んでました。」



 先生は大きくため息をついた。真紘にぃは苦笑いしていた。





 「全く。そういうことは早く教えて。学校にいたときはどうだったの?」

 「ちょっと目眩がありました...でも、昼休み寝たら治りました。」



 先生はまたカルテにカチャカチャと打ち込んでいた。



 「これは元気になったらお仕置きだねぇ」


 「...覚悟しておきます」



 「ん、良い子だね。お仕置き、なににしようかなぁ。」




 先生は楽しそうにお仕置きを考え始めた。




 こうして、私は真紘にぃと家に帰った。
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