きっときみに...

柚月side



 柚月side



 次の日、熱もなく体調も戻ったので学校に行くことができた。相変わらず、お兄ちゃんには釘を刺されたけれど。



 「おはよう、百花」



 「おはよう、ゆず!」



 教室に行くと、何人の女の子が声をかけてくれた。中等部では3年間同じクラスだったので、まだまだ知らない子が多い。



 「ゆず、おはよ」



 そのなかでも、数少ない知り合いの一人、海くん。


 「おはよう」



 「え、ゆず、佐野くんと知り合いなのっ!?」

 


 百花が食いついてきた。他の子も興味があるようだった。





 「え、っと...うん、」


 
 「「 いいなぁ...!」」



 ん...?いいなぁってどういうことだろう?



 「 佐野くん、イケメンだけど女の子とはあんまり話しているところ見たことないから...!」



 「あぁ、そうなんだ」



 知らなかった。まぁ、私とは席が隣だし一応知り合いだったから声を掛けてくれたんだろうと思った。

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