きっときみに...



 それから、一通りお兄ちゃんに診察された。制服が邪魔だと文句を言われながら....




 『 37.1 か。 音は問題ないな...』



 けれど、さっきの怖さはなくなり、いつものお兄ちゃんの丁寧な診察だった。



 『 いま体調どうなんだ?』


 『ぜんぜ、』『しょーじきにどうぞ』




 『ちょっと....怠いです、、、』




 郁にぃは『ちょっと待ってろ』と言ってスマホを取り出した。



 私はそんなお兄ちゃんをぼーっと眺めていた。今日は真紘(まひろ)にぃは夜勤だったからもう働いてるんだ。



 あぁ、真紘にぃだったら学校許してくれたかな.....




 やっぱり今日も行けないか . . .




 ・



 『 もしもし、今井です。おはようございます。朝早くにすみません。』



 郁にぃは誰かと電話をし始めた。



 『 はい、柚月が今朝微熱ありで、音は問題なし、本人は少し怠いと言ってるんですけど、はい。はい .......』




 『分かりました。放課後行くように伝えます。すみません、ありがとうございます。』





 
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