きっときみに...



 「ほら、泣かない。」


 悠先生は、私にティッシュを渡してくれた。



 「どうせゆずは、迷惑かけたくないとか思ったんでしょ?」


 「 . . . 」


 先生は私の頭をわしゃわしゃと撫でた。



 「ほんとに困った子だね。」



 「ごめんなさい......」




 先生は困ったような笑みを浮かべていた。




 「ゆずがそろそろ学校行きたがってるって真紘からも聞いてたから、俺は朝許可したの。なのに、こんな無茶されたらもう許可できなくなるでしょ?」



 「はい......」




 先生、私のこと考えて学校行かせてくれてたんだ.....





 「もうしないって約束できる?」


 「はい....」



 私が返事をすると、先生はもう一回優しく私の頭を撫でた。




 「ゆずのこと、信じるからね? 真紘、もう仕事あがりだから呼んでくるよ。一緒に帰ってちゃんと休むこと。」



 「はい.....」




 私は先生が出ていった処置室でぼーっと天井を眺めた。

 

 
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