朝の光をあなたと感じて
「はい、永井純也と申します。確かに副社長という役職に就いています。凛花さんとは将来を見据えたお付き合いをしたいと思っています。どうか私たちの交際を認めていただけないでしょうか。お願いします」

「お父さん、お母さん、私からもお願いします!」

頭を下げる純也さんに続いて、私もお願いをした。

まさかこんな早くに彼を紹介することになるとは思わなかった。

私たちは父と母の反応を待った。

「お願いしますと言われても……智花からは反対するようにと言われていてね」

母はどうしたらいいのかと戸惑い、父を見た。

ここまで何を言わないでいた父は、純也さんの肩に手を置く。

「頭をあげてください」

純也さんはゆっくりと顔をあげ、父を見つめた。

「私たちは娘たちがどんな人を選んでも、お互いが想い合っているのなら認めようと決めていました。だが、凛花はまだ大学生で世間知らずのところもあります。私たち家族が守らなくてはいけないと思っています」

「そのお気持ちは、とてもよくわかります。私も凛花さんを守りたいと思っていますから」

「そうですか……」
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