朝の光をあなたと感じて
「彼女は二十歳を過ぎているとはいえ、まだ学生なので、まずは卒業して、夢を叶えられるよう応援します」

「凛花の夢を?」

純也さんは「はい」と力強く返事をする。

連絡先を交換してから昨日までの間に私たちは、いろんなことを話した。まだ純也さんの仕事についてまでは聞いていなかったが、私のなりたい職業は伝えていた。

もちろん両親も私の夢を知っている。

そのために、大学に行かせてくれた。これまでずっと私を支えてくれる優しい父と母だ。

姉も優しくて、いつも私の心配をしている。

きっとこれからも支えてくれるだろう。

「お父さん、お母さん、大学を卒業するまだ二年近くあります。これからも助けてもらわなくちゃならないけど、今までのように見守ってもらえると嬉しいです。純也さんとのことも見守ってください。お願いします」

「私からももう一度、お願いします。凛花さんを悲しませることは絶対にしないとお約束します」

父と母は顔を見合わせて、微かに笑みを浮かべた。

「お父さん、こんな真面目に挨拶をしてくれるのだから、信じてみましょうか」

「そうだな。永井くん」

父は純也さんに呼びかけた。

「凛花を泣かせないでください」

「はい、泣かせません」
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