朝の光をあなたと感じて
カーディガンに腕を通しながらテレビのニュースを見ていた母が振り返る。

「さっきね、私の名前がかわいいって、言われたの。かわいい名前、付けてくれてありがとう」

「なに、そんなにも嬉しかったの? 誰に言われたの?」

「ジョッギングしているイケメンのお兄さん」

「凛花がひそかに憧れているという人? 話をしたの?」

「うん、そう! ルルをかわいいって、撫でたよ。明日も会えるかなー」

母は私の話をもっと聞きたいようだったけど、時間がないと急いで出ていく。

家の中は私とルルだけになり、静かになった。

明日、彼の名前を聞いてみよう。いつも楽しみにしていた散歩時間がますます楽しみになる。

明日も早起きするために今夜の飲み会でのお酒は控えめにしよう。


お酒が飲める年齢になって、半年が過ぎた。まだビールの苦味には慣れないし、アルコール度数の高いお酒は頭がクラクラしてしまう。

だから、生ビールを飲み人が多い中で、私はファジーネーブルを飲んでいた。

「凛花ちゃーん、それオレンジジュースなの?」

「違いますよー、カクテルです。私、お手洗い行ってきまーす」
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