センセイとわたしのただならぬ関係
プロローグ
「おめでとう」
今日は夫の津村融がオーナーである、フランス料理店『サージ・ミニョン』の3周年。
さっきまで常連のお客さんや知人を集めて、お祝いの会を開いていた。
店を閉め、自宅に戻り、あらためて、水入らずで祝杯をあげているところだ。
「小春がプロデュースしてくれた食器、好評だよ。この間、取材に来た編集者も『ステキ』を連発していたよ」
「こちらこそ、毎度使っていただき、ありがとうございます」
わたしがふざけて頭を下げると、彼は声を立てて笑った。
わたしの名は梅谷小春。27歳。
2年前、父が創業した高級食器輸入販売会社を受け継ぎ、2代目社長として、現在、毎日奮闘しているところ。
津村と結婚したのは大学を出た年だから23歳のとき。
子供はいない。
今日は夫の津村融がオーナーである、フランス料理店『サージ・ミニョン』の3周年。
さっきまで常連のお客さんや知人を集めて、お祝いの会を開いていた。
店を閉め、自宅に戻り、あらためて、水入らずで祝杯をあげているところだ。
「小春がプロデュースしてくれた食器、好評だよ。この間、取材に来た編集者も『ステキ』を連発していたよ」
「こちらこそ、毎度使っていただき、ありがとうございます」
わたしがふざけて頭を下げると、彼は声を立てて笑った。
わたしの名は梅谷小春。27歳。
2年前、父が創業した高級食器輸入販売会社を受け継ぎ、2代目社長として、現在、毎日奮闘しているところ。
津村と結婚したのは大学を出た年だから23歳のとき。
子供はいない。
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