センセイとわたしのただならぬ関係
 あ、そうか。
 他の人に聞かれないように、接近して小声ってことなのね。

 でも、至近距離でその麗しい顔ですごまれると、わたしの意思に反して、心臓がドキンと跳ねる。

 車に乗ったら速攻でみんなにLINEしようとしてたこと、先生にはとっくにお見通しだったってことですね。

「えー、だって、こんな面白いネタ……黙ってられるかなぁ。ちょっと自信ない」

「おまえたちの情報網は侮れないからな。あっという間に学校中に広がるだろう? そんなことで騒がれたくないんだよ。な、今度、なんかおごってやるから」

「それ、口止め料ってことですよね。ご飯一回じゃあ、ちょっと手を打てないかなー」

 先生は腕を組み、鋭い眼光を投げかけた。

 だから、そんな近くで睨まれたら、背筋がぞくぞくするって。

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