センセイとわたしのただならぬ関係
「わたしではなく、小春さんを後継者にすればいいのではないかと思っています。もちろん、小春さんにその気持ちがあればですが」
父はかぶりをふって、先生の言葉を否定した。
「いや、それは無理な話だよ」
「なぜ、無理だとおっしゃるのですか? 小春さんは飲み込みも早いし、目標を持って学べば、かならずものになりますよ。今なら経営学部を目指すことも充分可能ですし。どう、やってみる気はある?」
先生はわたしに問いかけた。
わたしが会社を継ぐ……。
本当だ。
なんで今まで考えてこなかったんだろう。
父もわたしも、結婚相手が会社を継ぐとしか考えたことがなかった。
でも……
幼いころ、たまに父の会社に出向いたとき、美しい食器が並ぶショーケースを見るのが好きだった。
危ないから触るな、と言われつづけて、いつしか興味は失せていったのだけれど。
「やってみたい。わたし、やってみたいです」
父はかぶりをふって、先生の言葉を否定した。
「いや、それは無理な話だよ」
「なぜ、無理だとおっしゃるのですか? 小春さんは飲み込みも早いし、目標を持って学べば、かならずものになりますよ。今なら経営学部を目指すことも充分可能ですし。どう、やってみる気はある?」
先生はわたしに問いかけた。
わたしが会社を継ぐ……。
本当だ。
なんで今まで考えてこなかったんだろう。
父もわたしも、結婚相手が会社を継ぐとしか考えたことがなかった。
でも……
幼いころ、たまに父の会社に出向いたとき、美しい食器が並ぶショーケースを見るのが好きだった。
危ないから触るな、と言われつづけて、いつしか興味は失せていったのだけれど。
「やってみたい。わたし、やってみたいです」