午後2時のカフェオレモーニング
🍃6月15日
「いらっしゃいませ~」
― あら~ アンニュイ・・・
「お席どこでもお好きなところにどうぞ。」
この男性は初めて店にやって来た。
誰もお客がいない店内を見まわして、男性はどこの席に着こうか迷っていた。
「外のテラス席も気持ちいいですよ。」
男性はガラス戸を開けて、店内からは死角になるテラス席に向かった。
「オーダーお決まりになりましたらこのボタンを押してください。」
近所のガラス工房で作ってもらったグラスに入れたお水をテーブルに置いてそう告げた。
「あの・・・モーニングを。」
「ゴメンなさい、この時間はもうないのよ。」
「あー・・・・もう2時か・・・えーっと、カフェオレと何かパンは?」
「あくまでも朝食なのね。」
「起きたばかりなので・・・」
「わかりました。今は他のお客さんいないから特別にカフェオレモーニングをお出ししますね。」
「・・・すみません。」
私はこのアンニュイな彼に午後2時にもかかわらず、モーニングを提供した。
ー 普段なら、絶対しないのに・・・
「あの・・・ごちそうさまでした。」
「どういたしまして。でも今度は12時までに来てね。」
「あー・・・はい。」
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